Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

不正送金被害が前年比5倍と過去最悪 - 年末年始もフィッシング攻撃に警戒を

2023年に確認された不正送金の被害が11月末時点で80億円を超えた。被害件数、被害額のいずれも前年の約5倍へと大きく跳ね上がっており、ここ数年分にあたる被害がわずか11カ月で発生している。

20231227_np_002.jpg
警察庁など関連機関は年末年始もフィッシング攻撃へ注意するよう呼びかけている

警察庁によると、2023年11月末時点における不正送金被害は5147件、被害額は80億1000万円に達した。

2022年の1136件、15億2000万円の被害から大幅に拡大しており、過去最悪の状況が続いている。

金額ベースで見ると、2017年から2022年までの6年間に発生した75億3000万円を上回る規模。

件数ベースで見ても2019年から2022年までの4年間に発生した5326件に匹敵する被害が発生している。

同庁や金融庁では金融機関と連携し、対策を進めているものの被害が収まる気配はなく、さらに被害が拡大している。

金融機関を装ったフィッシングサイトへ誘導するメールが多数出回っており、年末年始に向けてもメガバングなどをかたるフィッシング攻撃に警戒するよう呼びかけている。

20231227_np_001.jpg
不正送金の発生状況。2023年は11月まで暫定数だが、前年以前の数値を大きく上回っている

(Security NEXT - 2023/12/27 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

2Qの脆弱性届け出は112件 - 前四半期から半減
高校生向けセミナーの申込フォームで設定ミス - 岩手県立大
6月のフィッシング、URL件数が過去最多を更新
障害はWindows端末の1%未満、重要サービスでの利用多く影響拡大
「OpenVPN」に「OVPNX脆弱性」 - 3月の更新で修正済み
CrowdStrikeによる障害、約850万台に影響 - あらたな復旧方法も準備中
「CrowdStrike」装う「フィッシング」や「偽修復ツール」に警戒を
先週注目された記事(2024年7月14日〜2024年7月20日)
あらたな脅威へ対応する設定ファイルが原因に - CrowdStrike障害
Windows端末の障害問題に便乗するサイバー攻撃が発生中