Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「WinRAR」の脆弱性攻撃が拡大中 - ヒット曲のファイルに偽装

RARLAB製アーカイブツール「WinRAR」にパストラバーサルの脆弱性「CVE-2018-20250」が見つかった問題で、脆弱性を攻撃するファイルが出回っている。

McAfeeによれば、脆弱性の開示から1週間で100以上のユニークなエクスプロイトを確認。多くのファイルは米国で流通していた。

脆弱性は「同5.70」で修正された。同バージョンより以前のバージョンで問題のファイルを開くと、スタートアップフォルダに悪意あるファイルを作成され、次回起動時にマルウェアへ感染するおそれがある。

悪意あるファイルのひとつは、2019年に入り全米ヒットチャートで首位を獲得し、現在も10位前後にランクインしているAriana Grandeさんの人気楽曲「Thank U, Next」などに見せかけて流通していたという。

脆弱性は「ACE」形式のアーカイブファイルで悪用されるが、「WinRAR」ではファイルの中身によってファイル形式を判断するため、拡張子の偽装が可能。今回の音楽ファイルを装った攻撃でも「Ariana_Grande-thank_u,_next(2019)_[320].rar」といったファイル名となっており、「RAR」形式のファイルを装っていた。

(Security NEXT - 2019/03/15 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

Acronisのデータバックアップ用インフラ製品に深刻な脆弱性 - すでに悪用も
組込システムの検証テストツール「NI VeriStand」に複数脆弱性
SonicWall、「Blast-RADIUS」の緩和策でアドバイザリ
「Spring Cloud Data Flow」に深刻な脆弱性 - アップデートが公開
「BIND 9」の脆弱性、関連機関がアップデートを強く推奨
「Telerik Report Server」に深刻な脆弱性 - 最新版へ更新を
「VMware ESXi」「vCenter Server」に脆弱性 - 修正パッチが公開
Oktaのウェブブラウザ向けプラグインにXSS脆弱性
「GitLab」にセキュリティアップデート - 脆弱性6件を修正
米当局、「Twilio」や「IE」の脆弱性悪用に注意呼びかけ