Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

多数メールクライアントに送信者偽装できる「Mailsploit」が判明 - 送信ドメイン認証では防げず

20171207_ms_001.jpg

多数のメールクライアントにおいて、送信者の偽装が可能となる脆弱性「Mailsploit」が明らかになった。送信ドメイン認証ではブロックすることができない。

メールクライアントソフトやウェブメールにおいて、送信者に任意の電子メールアドレスを表示することができる脆弱性が明らかとなったもの。

発見した研究者が調査したところ、少なくとも33のクライアントに脆弱性が存在していたという。発見した研究者は、脆弱性について「Mailsploit」と名付けている。

「Mailsploit」では、メールヘッダにおいて非ASCII文字をエンコードする「RFC-1342」を使用。多くのメールクライアントに、エンコードされた文字のデコード処理に問題が存在し、表示内容を不正に操作されるおそれがある。

具体的には、偽装したいメールアドレスの文字列を含んだメールアドレスを作成。改行やNULLバイトなど制御文字を挿入することで、メールクライアント上で攻撃者が見せたくない本来のメールアドレスの表示を隠したり、削除できる。

20171207_ms_002.jpg
実際は「mailsploit.com」から到着したメールだが、メールクライアント上では「whitehouse.gov」に偽装されている(画像:mailsploit.com)

(Security NEXT - 2017/12/07 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

「PAN-OS」脆弱性への攻撃、国内でも被害報告
「ClamAV」にクリティカルパッチ - サービス拒否の脆弱性など修正
「PAN-OS」のアップデートが公開 - 旧版にも順次提供予定
「PAN-OS」脆弱性、攻撃条件を修正 - 一部緩和策が「効果なし」に
「PAN-OS」脆弱性に対する攻撃が増加 - コマンドで悪用試行を確認可能
「PAN-OS」脆弱性の詳細や悪用コードが公開済み - 攻撃拡大のおそれ
WP向けメールマーケティングプラグインにSQLi脆弱性
HashiCorpのGo言語向けライブラリ「go-getter」に脆弱性
Cisco、セキュリティアドバイザリ3件を公開 - 一部でPoCが公開済み
「Chrome 124」が公開 - セキュリティ関連で23件の修正