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「不安の煽り」が弱い地味なフィッシングメールに注意

また別の文面では、「パスワードの再設定手続きの確認メール」などとして、利用者の求めに応じて送信したなどと説明する内容だった。

注意喚起のメールと同じく、URLがフィッシングサイトへ誘導するリンクで、フィッシングサイトでは、アカウント情報、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、クレジットカード情報などがだまし取られる。

パスワードの再設定を完了するには24時間以内に手続きが必要などと記載するも、メールに心当たりがない場合、破棄するよう文面に書かれていた。

いずれのメールも、大きく不安を煽る文言は含まれず、正規サービスでも見られる内容だった。フィッシング攻撃の注意喚起で強調されることも多い「不安を煽る」「すぐにアクセスするよう促す」といったわかりやすい「シグナル」を含んでいない点に、むしろ注意が必要といえよう。

メールに直接反応しない受信者も多いと見られるが、一部心当たりがある受信者など一定の割合でアクセスすることも予想される。また「注意喚起メール」のあとに思いがけない「パスワードの設定メール」が届くなど、複数のメールが組み合わさったことで受信者に不安が生じ、だまされてしまう可能性もある。

(Security NEXT - 2020/06/08 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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