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Fintech利用は20人に1人、3割超が普及に「不安」 - 情報流出やなりすまし、悪質業者参入に懸念

Fintechの普及に対し、約3割が不安を感じていることがわかった。「個人情報の流出」「なりすまし」などに不安を感じる声も多い。

ITを活用した従来にない金融サービス「Fintech」の活用が世界的に広がりを見せていることを受け、消費者庁が2月にインターネットを利用し、消費者の意識調査を実施したもの。調査実施機関に登録されているモニターから抽出した全国18歳以上の男女3000人が回答した。

具体的には、「Fintech」における「決済、送金」「個人資産管理」「資産運用支援」「出資、事前購入、寄付」「資金調達」「保険」の6分野を挙げ、利用状況や不安などを感じるか尋ねた。

利用状況を見ると、「利用している」と4.6%が回答。「利用していないが内容は知っている」の6%をあわせた認知度は10.6%にとどまった。一方「聞いたことはあるが内容はよく知らない」が11.1%。78.3%は「知らない」と答えた。

Fintechの関連サービスが普及した場合に不安を感じるか聞いたところ、「非常に不安」が12.3%、「やや不安」が20%だった。46.2%は「よくわからない」と回答している。

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Fintechが普及した際の不安(グラフ:消費者庁)

不安の内容については、「個人情報の流出」が79.3%でもっとも多く、「本人認証の悪用によるなりすましなど」が67.3%、「新しいサービスに規制が追いつかず悪質業者が参入する危険性」が51.4%、「利用方法やセキュリティ対策が難解、理解するのに時間が必要」が49.3%だった。

Fintechで用いる非対面の本人認証の方法で使いたいものを聞いたところ、「指紋認証、静脈認証などの生体認証」が36.3%、「ID、パスワード、暗証番号」が26.5%、「顔認証」が22.5%、「電子化された身分証やカードなどの読み取りとパスワード、暗証番号の組みあわせ」が20.8%だった。一方で4割は「よくわからない」と回答している。

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不安の内容(グラフ:消費者庁)

(Security NEXT - 2017/07/26 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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