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「IE」や「Edge」でも「SHA-1」利用サイトの読み込みをブロック - 警告を表示

今回の対応は、コンピュータの計算能力や解読技術の向上による「SHA-1ハッシュアルゴリズム」の危殆化を受けたもの。本来ユニークであるべき「ハッシュ値」を持つデータを意図的に複数作製する「コリジョン攻撃」への懸念が高まっている。

業界団体では、同アルゴリズムを用いたSSL/TLSサーバ証明書を安全と見なさず、利用を廃止する方針を打ち出し、すでに公的な認証局では「SHA-1証明書」の発行を中止している。

ブラウザ側も閲覧時に警告やエラーが表示するなど対応を進め、Googleでは1月にリリースされた「Chrome 56」、Mozillaも同じく1月にリリースした「Firefox 51」で対応。Microsoftは、当初2月の月例更新で対応する予定としていたが、計画を変更し、2017年中盤へと延期していた。

「コリジョン攻撃」に関しては、2月にGoogleの研究者が、衝突攻撃「SHAttered」を発表。同じ「SHA-1」ハッシュ値を持つファイルの生成に成功している。

(Security NEXT - 2017/05/10 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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