脆弱性届出件数が増加、スマホ向けアプリ倍増 - IPAレポート
情報処理推進機構(IPA)とJPCERTコーディネーションセンターは、2013年第1四半期における脆弱性の届出状況について取りまとめた。
同四半期に届出があった脆弱性関連情報は277件で、前四半期の220件から増加。そのうちソフトウェア製品の脆弱性が64件、ウェブサイトの脆弱性は213件。いずれも前四半期の44件、176件を上回った。ウェブサイトの脆弱性は第2四半期以降、3カ月連続で増加している。
2004年の受付開始からの累計件数は、ソフトウェアが1531件、ウェブサイトが6913件で合計8444件。ウェブサイトが全体の82%を占めている。1就業日あたりの届出件数は、3.97件で前四半期の3.95件からわずかに上昇した。
ソフトウェア製品の種類別届出状況を見ると、「ウェブアプリケーションソフト」が40%を占めて最多。「ウェブブラウザ(11%)」「アプリケーション開発、実行環境(6%)」と続き、これら割合に大きな変動は見られない。スマートフォン向けアプリの脆弱性届出件数は15件で、前期の7件から倍増した。
脆弱性が悪用された場合に生じる脅威では、「任意のスクリプトの実行」が19件と目立つが、前期と比較するとやや減少した。「情報の漏洩(9件)」「サービス不能(8件)」「なりすまし(6件)」が続く。「なりすまし」「サービス不能」はいずれも増加している。
脆弱性の修正状況を見ると、製品開発者が修正を完了し、JVNで対策情報を公表したものは30件。そのうち、届出の受理から公表までに45日以上経過した届け出は28件で大多数を占めた。同四半期中にあらたに公表した連絡不能開発者は5件で、累計公表数は124件。
ウェブサイトの脆弱性を見ると、「クロスサイトスクリプティング」が最も多く、今四半期までの届出全体に占める割合も53%と半数を超えた。脆弱性がもたらす脅威では「本物サイト上への偽情報の表示」が51%で、「ドメイン情報の挿入(20%)」「データの改ざん、消去(12%)」となっている。
ウェブサイトの脆弱性で修正が完了したのは196件。届出から90日以内に修正完了した件数は今期末で3141件となり、割合は66%。2010年第2四半期以降、6割台で推移している。
(Security NEXT - 2013/04/24 )
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