Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「Adobe Flash Player 」のアップデートが公開 - 一部脆弱性は標的型攻撃に悪用される

Adobe Systemsは、複数の深刻な脆弱性を解消した「Adobe Flash Player」のアップデートを提供開始した。一部脆弱性は、すでに標的型攻撃で利用されているという。

今回のアップデートは、「Windows」や「Mac」「Linux」「Solaris」に提供されている「同11.1.102.55」、および以前のバージョンに存在する脆弱性を修正するもの。

さらに「Android 4.x」向けに提供していた「同11.1.112.61」や、「Android 3.x」以前の環境へ対応する「同11.1.111.5」、および以前のバージョンについても脆弱性が含まれており、アップデートを用意。あわせて7件の脆弱性を解消している。

今回のアップデートでは、メモリ破壊の脆弱性をはじめ、セキュリティ機能のバイパス、ユニバーサルクロスサイトスクリプティングといった問題を解決。メモリ破壊など脆弱性が悪用された場合は、アプリケーションがクラッシュし、端末を乗っ取られる可能性がある。

影響を受けるのは「Windows」で「Internet Explorer」を利用している場合に限られるものの、ユニバーサルクロスサイトスクリプティングの脆弱性「CVE-2012-0767」については、すでに標的型攻撃へ悪用されているとの報告が寄せられているという。

同社では、PC向けの最新版「同11.1.102.62」をはじめ、Android 4.x以上のユーザーを対象とした「11.1.115.6」、Android 3.xより以前のバージョンの利用者向けの「同11.1.111.6」を公開。アップデート呼びかけている。

また何らかの理由でアップデートが行えない「Adobe Flash Player 10.x」の利用者向けには、「同10.3.83.14」を用意している。

(Security NEXT - 2012/02/16 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「NetScaler ADC」脆弱性、パッチ公開前から攻撃発生
「NetScaler ADC/Gateway」にゼロデイ脆弱性 - 早急に更新を
「Chrome」にゼロデイ脆弱性、アップデート公開 - 軽減策の実施も
特権コマンド実行ツール「sudo」に重要度「クリティカル」の脆弱性
「IBM WebSphere Application Server」にRCE脆弱性 - 暫定パッチ公開
「MS Edge」にアップデート - 固有の脆弱性などにも対処
Salesforceのローコード開発ツールに脆弱性 - 設定リスクの指摘も
構成管理ツール「Salt」に複数脆弱性 - 「クリティカル」も
「Kibana」に深刻な脆弱性 - 「Chromium」の既知脆弱性に起因
「IBM i」のFAX機能に権限昇格の脆弱性 - 修正パッチを提供