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JASRACが動画サイト「TVブレイク」を提訴 - 両者主張に食い違い

日本音楽著作権協会(JASRAC)は、動画共有サイト「TVブレイク」を運営するジャストオンライン(旧パンドラTV)に対し、JASRACが管理する著作物の無許可使用による損害1億2800万円の支払いと著作物の利用停止を求め、8月6日に東京地裁へ提訴した。

JASRACの発表によれば、2007年6月以降、ジャストオンラインに対し、サイトへの動画投稿による著作権侵害の防止対策や無許可動画の配信停止を要請。しかし、ジャストオンラインは著作権侵害の責任はないとして対応を拒否したという。

JASRACは、他動画共有サイトが対策を講じるなど協調的な動きを見せる一方、同サイトでは「意図的に侵害行為を放置した」と提訴の理由を明らかにした。また2008年4月時点で著作権を侵害した動画は少なくとも2万613件に上り、381万2198回視聴されたことから損害額1億2800万円を算出したという。

一方、訴訟が提起されたジャストオンラインは、「削除要請を拒否したことはない」としてJASRACの主張を否定し、プロバイダー責任制限法に沿い、適正に運営を行っていると反論。

また提訴までに何度かやりとりがあった経緯を明らかにし、「平和的な解決を望んでいたが、大変残念」とコメント。裁判については、「今後のインターネット著作権を考える上で非常に重要な判例になる」としており、「今後は、法廷で明らかにしていく」と全面対決の姿勢を示した。

JASRAC
http://www.jasrac.or.jp/

TVブレイク
http://www.tvbreak.jp/

(Security NEXT - 2008/08/07 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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