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テロ対策資料に続き、尖閣問題ビデオが流出

外交問題として注目を集め、政府が一般公開に難色を示していた尖閣列島沖の漁船衝突事件に関する動画が、何者かによってインターネットを通じて公開された。10月末にも警視庁の内部資料がインターネット経由で漏洩したばかりで、政府内の機密度が高い情報の流出が続いている。

今回の流出は、4日夜にインターネットの動画サービス「YouTube」上へ、沖縄尖閣諸島沖において海上保安庁の巡視船と中国漁船の衝突と見られる動画が、「sengoku38」なるユーザーによって公開されたもの。

政府が一部国会議員に限定して記録映像を公開していた映像の長さをはるかに上回る44分にわたる映像で、入手できる関係者はごく一部。政府では詳細について調べている。

10月末にも、警視庁における国際テロ関連資料と見られる100件以上の資料が、ファイル共有ソフト「Winny」上への流出したことが判明している。

ファイル共有ソフト経由の情報流出はたびたび問題となっているが、従来のウイルス感染など過失による流出と異なり、今回の流出では個人を特定できるようなファイルが見あたらず、流出経路が海外サーバになっていることなど、不自然な点が多いことから、一部で関係者による故意の漏洩ではないかとの憶測を呼んでいる。

ファイル共有ソフト、動画サイトいずれも、広く情報を流通させることを目的としたサービス。わずか1週間に2件の流出事件が連続して発生し、警備や外交問題への直接的な問題にくわえ、情報管理の甘さを露呈するかたちとなり、政府では対応に追われている。

(Security NEXT - 2010/11/05 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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