活動再開の「Emotet」、1日あたり約十万件の攻撃メールを配信
11月より展開されている攻撃では、従来と異なる点も見られた。すでにセキュリティ機関より注意喚起が行われているが、「信頼できる場所」であるテンプレートのフォルダへファイルを移動し、ファイルを開くよう求める内容がExcelファイルに記載されている。
だまされて「信頼できる場所」でファイルを開いた場合、警告なしにマクロを実行されるおそれがある。ただし、ファイルの移動時にユーザーへ確認が求められ、管理者権限も必要となるため、現状でどの程度効果があるか判斷は難しいという。
今回の攻撃では「Emotet」のモジュールやペイロードなども違いが見られた。あらたなコマンドが追加されたほか、あたらしいパッカーなども用いている。以前と異なる点が複数あることから、あらたなオペレーターや管理者が関与している可能性もあると分析している。
Proofpointは、感染メールの配信が行われていなかった7月以降も、攻撃者は「Emotet」の機能強化に取り組んでいると説明。9月にはボットネットに対して情報を盗み出すモジュールが配信されたほか、10月には今回の攻撃に利用された「Emotet」にも含まれるハードウェア情報を収集するモジュールが配信されていた。
今回確認された攻撃では、最終的にマルウェア「IcedID」に感染させることを狙っていたことが確認されている。「Bumblebee」の感染を狙うケースの報告も見られた。
今回の攻撃により、再び「Emotet」がさまざまなマルウェアを配信するネットワークとして機能することが示されたとし、ランサムウェアの拡散などに悪用されるおそれもあると危険性を指摘。攻撃への警戒を強めている。
(Security NEXT - 2022/11/18 )
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