Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「OpenSSL」にアップデート - 「同1.1.1」はサポート終了

「OpenSSL」の開発チームは、セキュリティアップデートをリリースした。「同1.1.1系」については、今回のアップデートを最後にサポートの終了を迎えている。

現地時間9月11日に「OpenSSL 1.1.1w」、同月19日に「同3.1.3」「同3.0.11」をリリースしたもの。今回のアップデートでは、メッセージ認証符号「POLY1305」の処理に明らかとなった脆弱性「CVE-2023-4807」を修正した。「同1.0.2系」は同脆弱性の影響を受けない。

「AVX512-IFMA命令」をサポートするWindowsの64ビット環境が影響を受ける脆弱性で、アプリケーション内部においてデータ破壊が生じるおそれがある。データ処理の不具合、サービス拒否にくわえ、最悪の場合、アプリケーションのプロセスを制御されるおそれがあるという。

開発グループでは、同脆弱性について現地時間9月8日にセキュリテイアドバイザリを公開するとともに、リポジトリ上で修正を行った。

重要度は「低(Low)」であるとして、同脆弱性に対処したアップデートはリリースせず、将来的なアップデートに修正を盛り込む方針を示していたが、結果として同脆弱性の修正のみとなるアップデートのリリースとなった。

「同1.1.1系」については、今回の「同1.1.1w」のリリースを最後にサポートの終了を迎えた。安全に利用するため、サポート中である後継への移行が呼びかけられている。また年間5万米ドルのプレミアムサポートに契約すれば、引き続きアップデートを利用することができる。

(Security NEXT - 2023/09/21 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

ランサム被害でシステム障害、グループ各社に影響 - テイン
公開PDF資料に個人情報、県注意喚起きっかけに判明 - 菊池市
小学校で個人票を誤配布、マニュアルの認識不十分で - 大阪市
ファイル転送ソフト「MOVEit Transfer」にDoS脆弱性 - 修正版公開
ネット印刷サービスにサイバー攻撃、個人情報流出か - ウイルコHD子会社
英国ブランド通販サイト、約3年間にわたりクレカ情報流出の可能性
「VMware Tools」「Aria Operations」既知脆弱性、悪用事例の報告
ランサム攻撃者が犯行声明、事実関係を確認中 - アスクル
ペット保険システムから契約者情報など流出した可能性 - アクサ損保
米当局、「XWiki Platform」「Aria Operations」脆弱性を悪用リストに追加