福井県の中小企業支援サイトで全データ消失 - クラウド契約先が手続ミス

ふくい産業支援センターが運営するウェブサイト「ふくいナビ」が、11月1日より停止している。契約先でクラウドサーバの更新が正しく行われず、データが消失した。利用する地元企業の顧客情報なども失われ、復元が難しい状況となっている。

同団体によれば、職員が同サイトへアクセスできないことに同日気が付き、クラウドサーバの賃貸契約を結んでいるNECキャピタルソリューションへ確認したところ、問題が発覚した。

同サイトは、クラウド上で5年前より運用しており、10月31日に契約の満了を迎えることから、同団体ではこれに先立ち同月13日にNECキャピタルソリューションと1年間の更新契約を締結していた。

しかし、同社の内部手続きに不備があり、クラウドインフラを運用するNECとの間で使用継続の手配に漏れが発生。契約が打ち切りとなり、クラウド上に保存されていたデータが削除された。バックアップも作成していたが、同クラウドサービス上に保存されていたため、あわせて消去されたという。

同サイトでは、同県の商工関連や助成金、イベントなど地元企業を支援する情報を掲載。1カ月あたり約15万回のページ閲覧があった。

さらに地元中小企業へ情報発信するためのシステムを提供。利用する中小企業と顧客を結ぶ約300弱のメーリングリストや100弱のメールマガジンが同システム上で運用されていたが、これら登録データも復旧できない状態に陥っている。

（Security NEXT - 2020/11/09 ）ツイート