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コンシューマー向けクラウドストレージを5割が業務利用 - 36%は機密文書を保存

若手社員の約半数が、業務に私物端末やコンシューマー向けクラウドストレージを活用しているとの調査結果をフォーティネットジャパンが発表した。機密情報などを保存しているケースもあるという。

米Fortinetが、市場調査会社であるVision Criticalを通じ、10月7日から13日にかけて20カ国における21歳から32歳までの大卒と同程度の正社員3200人を対象にアンケート調査を実施したもの。日本国内では150人から回答を得た。

日本国内の回答に注目すると、業務において私物デバイスの持ち込むBYODや、クラウドストレージの活用など、新しい技術を制限するポリシーに対し、51%が否定的な考えを持っていた。業務目的で私物デバイスを使用することを禁止する企業ポリシーがある場合、37%が違反する可能性があると回答したという。

コンシューマー向けのクラウドストレージサービスの活用が浸透しており、回答者の79%が利用。そのうち50%が業務目的で利用した経験があった。

保存したデータの内容を見ると、利用経験があるとの回答者のうち36%が事業計画などの重要な「機密文書」を保存。また「パスワード(25%)」「財務情報(23%)」「契約書(23%)」などの保存にも活用していた。回答者の51%が、利用を禁止する規則がある場合、無視する可能性があると回答している。

私物のパソコンにおいて27%がウイルスによる攻撃を受けたことがあるとしており、約半数が生産性に影響を及ぼしたり個人や企業のデータを失ったりしたことがあった。特にノートパソコンに限ると40%と割合が高まる。

一方、スマートフォンでは、ウイルスによる攻撃経験は15%とパソコンより低いが、そのうち52%のユーザーが影響を受けていた。タブレット端末を見ても、それぞれ13%、58%と同様の傾向が見られる。さらに回答者の7%は、業務に持ち込んだ私物デバイスがウイルスに感染しても、企業に報告しないと回答した。

(Security NEXT - 2013/11/01 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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