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地域を超えるサイバー攻撃、日チェコ協力で高まるレジリエンス

AI技術の「非対称性」や「技術依存」とどう向き合うか

SN:AI関連技術は、サイバー攻撃と防御の双方に大きな影響を与えており、両国としても無視できない問題だ。AI技術そのものも、技術や基盤が一部の大手企業や特定国に集中するリスクがある。AI技術の「非対称性」や「技術依存」を、国家安全保障上どのように捉えているのか。また安全にAIを活用するため、NÚKIBとして特に重視している原則や政策、官民連携の取り組みがあれば教えてほしい。

NÚKIB:AI規制、イノベーション支援、技術政策全般といった広範なテーマは、NÚKIBの権限範囲を超える。一方、技術的依存や「非対称性」については、主としてサイバーセキュリティと、それに関連するリスクの文脈で捉えている。また、こうした広範な政策領域も、安全保障上の観点が適用される全体的枠組みの重要な要素と認識している。

NÚKIBの所掌範囲においては、とくに技術、データ、計算資源の集中がもたらす安全保障上の影響に注目している。このような集中は、潜在的な脆弱性の観点だけでなく、限られた数の供給者への依存という観点においても、システムやデータの可用性、完全性、機密性に重大な影響を及ぼし、システム全体のリスクを高める可能性がある。

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くわえて、AI分野で必要となる専門家や資源の不足も、チェコだけでなく欧州各国に共通する課題だ。そのため、EUレベルで各国が協調し、一体的に対応することを重視している。

このような問題に対し、チェコはリスク管理に基づくアプローチを採用しており、AI利用分野においても重要な原則となっている。目指しているのは完全な技術的自立ではなく、特定の技術や提供者に関連するリスクを特定、評価、緩和する能力を確保することだ。特に国家行政や重要インフラ環境において、その重要性が高まると考えている。

このアプローチは主として、サプライチェーンセキュリティおよび技術の信頼性評価の分野に反映されている。AIを利用するシステムの場合、例えばデータの取り扱い方法、供給者の透明性、監査可能性、あるいはシステムの重要機能に対する統制可能性などの評価が含まれる。

安全保障の観点からは、組織がAI技術の利用について十分な情報に基づいた意思決定を行える能力を強化することも重要だと考えており、内部ルールの整備、アクセス管理、機微データの保護などが含まれる。啓発活動やガイドラインの共有も重要な役割を果たしており、不適切または管理されていない形でのAI利用に伴うリスク低減に寄与している。

また、自主性と共有原則を重視する日本の「広島AIプロセス」にも注目している。日本のプロアクティブな取り組みは欧州とは異なる面があり、参考になる。文化や制度が異なる国々に同一の解決策を当てはめるのではなく、互いのアプローチから学び、実効性のある方法を探る必要がある。

遠く離れた両国を結ぶ、共通の脅威と価値観

欧州とインド太平洋の情報、制度、技術、人材を結び付ける取り組みは、今回の覚書を契機に、さらに実務的な段階へ進みはじめた。

両国は地理的に決して近くないが、直面する脅威や課題には共通点がある。日本が直面する問題は日本だけのものとは限らない。一方の地域で得られたインテリジェンスが、遠く離れた地域における脅威の把握や早期対応に役立つこともある。

民主主義や個人の権利を重視する共通の価値観は、情報を共有するうえで重要な信頼の基盤だ。それぞれの強みを生かしながら国家間で進める情報共有が、今後どのような成果につながるのか注目したい。

(Security NEXT - 2026/08/20 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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