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保守不要のSaaS型メールセキュリティを発表 - トレンドマイクロ

トレンドマイクロは、SaaS型メールセキュリティソリューション「Trend Micro InterScan Messaging Hosted Security」を8月27日より提供開始すると発表した。

同サービスは、従来ゲートウェイ向け製品として提供してきたメールセキュリティソリューションをSaaS型サービスとして提供するもの。IPベースでサーバを評価する「e-mailレピュテーション」や、メール内に記載されたURLからフィッシングメールを評価する「Webレピュテーション」によりスパムメールをメールサーバで受信する前にフィルタリングすることが可能。

SaaS型サービスのため、つねに最新の定義ファイルが適用され、サーバの保守管理やアップデートの帯域確保が不要。管理者向けにダッシュボードを提供し、スパムの状況が確認できるほか、ドメインベースのホワイトリストを作成することができる。

またエンドユーザーについても、フィルタリングの対象となったメールを確認でき、必要なメールについては再送信することが可能。またエンドユーザーごとにホワイトリストを用意することができる。

今回のサービス発表に合わせ、同社は都内で記者向けの発表会を開催した。発表会で登壇した同社マーケティングプログラムマネージャの小林伸二氏は、ウェブ経由の攻撃が2003年ごろから急激に上昇し、不正プログラムは2007年に550万件へ達したと指摘。またデータベースに登録されている不正なURLは16億件、1日あたりブロックしている不正URLが240万件に上るなど攻撃の激化を示した。

またそのような背景から、従来の対策製品では、頻繁なアップデートによる管理者やネットワーク、サーバ容量に対する負担が増加しているとし、インターネット上で直接同社がサービスを提供することで問題を解決する「In the cloud 」として今回のSaaSサービスを開発したという。

マーケティングプログラムマネージャの小林伸二氏
マーケティングプログラムマネージャの小林伸二氏

プロダクトマーケティングマネージャーの岡本元央氏は、ウェブ経由の攻撃などは、スパムメールから連鎖して行われているものの、入り口で侵入を防ぐゲートウェイ製品は、保守やコストなどにより従業員規模が少なくなると、導入率が下がる現状を明らかにした。

サーバやソフトの調達費用、管理者の人権費、SIへの外注費が発生する従来のゲートウェイ製品に比べ、SaaSサービスにおけるコスト面や保守の手間がない点などメリットについて強調。また今後同社では、SLA契約やメールアーカイブなど、サービスの充実を検討していくという。

プロダクトマーケティングマネージャーの岡本元央氏
プロダクトマーケティングマネージャーの岡本元央氏

(Security NEXT - 2008/07/14 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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