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ランサムの検出数が約6分の1に - マルウェアの侵入経路に変化

2016年第2四半期は、ランサムウェアの検出数が前四半期から約6分の1へと縮小したことがわかった。またマルウェアの侵入経路に大きな変化が見られたという。

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ウイルス届出数の推移(グラフ:IPA)

情報処理推進機構(IPA)が、2016年第2四半期に受け付けたマルウェアの届出状況を取りまとめたもの。

同四半期における「ウイルス」の検出数は1269件で、前期の1686件を下回った。もっとも多く検出されたのは「W32/Mydoom」。検出数は、前四半期から約6割減となる258件だった。

同一の届出者のもとで、同種のウイルスが同日中に複数検出された場合に1件とカウントする「届出件数」は498件。前四半期の629件から縮小している。感染被害の報告は、前四半期に引き続きなかった。

「自己伝染機能」「潜伏機能」「発病機能」のいずれも持たず、「ウイルス」の定義にあてはまらない「不正プログラム」の検出数は16万7460件で、前期の13万3532件を上回った。2015年第3四半期は6万件を切っていたが、以降3カ月連続で増加している。

もっとも多く検出されたのは、別のマルウェアに感染させる「ダウンローダー」。全体の57.3%を占める。検出数も9万6036件と前期の約2.1倍に増加。実行時に別のマルウェアを作成する「ドロッパー」は、前期の約6.4倍となる4377件だった。

(Security NEXT - 2016/07/26 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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