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2014年度のネットバンク不正引出は1157件 - 被害額16億円超に

全国銀行協会は、2014年度のオンラインバンキングにおける不正引き出しの被害状況を取りまとめた。前年の14億3300万円を上回り、16億3700円に達した。

同協会が、会員など191行を対象に実施したアンケート調査の結果を取りまとめたもの。2014年度の被害状況を見ると、2014年4月から2015年3月までの2014年度における法人預金者の被害件数は76件。2013年度の36件から倍増した。被害額も4億1900万円と前年度の1億8500万円から急増している。

ただし、法人における被害は年度前半にピークを迎え、年度後半からは減少傾向にあり、年度末には沈静化している。今後の動きを冷静に見ていく必要があるが、2016年度は改善に向かう可能性も高い。

一方個人預金者に関しては、1年間に1081件の不正引き出し被害が発生しており、被害額は12億1800万円。被害の中心は個人預金者が占めている。

2年前の2012年度は、被害件数106件、被害額1億2000万円ほどだったが、翌2013年度には被害件数は984件、被害額は12億4800万円へとわずか1年で約10倍の規模に拡大。2014年度は、前年度のような高い増加率とはならなかったものの、前年度同様に高い水準で推移した。

(Security NEXT - 2015/05/29 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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