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【不正送金ウイルス】警察庁、「GameOver Zeus」の駆逐作戦に参加 - 日本国内で20万台が感染

警察庁は、オンラインバンキングの不正送金を行うマルウェアが蔓延していることから、FBIやユーロポールなど他地域の法執行機関と協力して、ボットネットの停止に向けた活動を展開していることを明らかにした。

国内におけるオンラインバンキングの不正送金被害は、2013年に14億1700万円と過去最悪を記録。2014年5月には、早くも前年の被害額を上回るなど、悪化の一途を辿っている。

「GameOver Zeus」の感染状況
「GameOver Zeus」の感染状況(画像:FBI)

不正送金の一因となっているマルウェアのひとつが、「GameOver Zeus(GOZ)」。金融機関のオンラインバンキングへアクセスすると、偽画面を表示して利用者からアカウント情報などを騙しとるマルウェアで、詐取された情報により不正送金が行われる。また同マルウェアは、ランサムウェアを配布するネットワークにも利用されるなど、感染端末が犯罪の踏み台に利用されるおそれもある。

「Zeus」の亜種だが、従来の「Zeus」と異なり、「GameOver Zeus」では、P2Pによるコントロールが可能であるため、ボットネットのテイクダウンを困難にしているという。

(Security NEXT - 2014/06/03 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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