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ATM保守作業でカード情報を不正入手、偽造カードで被害 - 保守会社元従業員が逮捕

富士通グループ会社の元従業員が、横浜銀行の現金自動預け払い機の保守管理業務を通じて不正にカード情報を入手し、偽造カード作成していたとして、神奈川県警は、元従業員を支払用カード電磁的記録不正作出および不正電磁的記録カード所持の容疑で逮捕した。

横浜銀行のATMシステムは、NTTデータが開発や運用を行っており、同社ではこのうち保守管理業務をATMメーカーの富士通へ再委託。グループ会社である富士通フロンテックが、ソフトウェアトラブル時の解析業務などを請け負っていた。

今回逮捕された富士通フロンテックの元従業員は、ATM保守管理においてソフトウェアのトラブルを解析する作業を行った際、利用者のキャッシュカードやクレジットカードの情報を不正に取得。カードを偽造して被害者の口座から現金を引き出していた。

横浜銀行によれば、不正取得された口座情報はすべて同行以外のもので、キャッシュカード80件、クレジットカード52件のあわせて132件にのぼるという。

元従業員は、2013年12月に窃盗の疑いで逮捕されており、その後も関係各社の協力のもと、警察による捜査が続けられてきたという。各社は今後も警察の捜査へ全面的に協力していくとしており、被害者への対応も進めていく。

(Security NEXT - 2014/02/06 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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