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MS、「Duqu」対策で「Fix it」を緊急提供 - パッチは開発中、月例には含まれず

「Stuxnet」と同じソースコードを持つマルウェア「Duqu」が、Windowsにおける未解決の脆弱性を悪用していた問題で、Microsoftは、セキュリティ更新プログラムの開発を進めていることを明らかにした。また脆弱性の悪用を防ぐ「Fix it」を公開している。

問題の脆弱性「CVE-2011-3402」は、Windowsのコンポーネントである「Win32k TrueTypeフォント解析エンジン」が含まれているもので、ブダペスト工科経済大学の電気通信部門に所属するSymantecとLaboratory of Cryptography and System Security(CrySyS)がMicrosoftに報告した。

脆弱性が悪用されるとカーネルモードにおいて任意のコードを実行される可能性がある。日本マイクロソフトでは、脆弱性について悪用する標的型攻撃は限定的であり、リスクは高くないと説明している。

セキュリティ更新プログラムの提供に向け、開発を進めているが、11月9日に予定されている11月の月例更新は含まれない模様だ。同社では、体制が整い次第提供を開始したいとしており、定例外で提供される可能性もある。

また、脆弱性を解決するものではないが、悪用を未然に防ぐ「Fix it」を用意。適用することで攻撃を回避することができる。

(Security NEXT - 2011/11/04 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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