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北朝鮮のトネリングツール「ELECTRICFISH」が明らかに

米国土安全保障省は、北朝鮮が関与するとされる攻撃グループ「HIDDEN COBRA」が用いたマルウェア「ELECTRICFISH」について公表し、注意を呼びかけている。

同ツールは、プロクシ経由のアクセスに用いられる「トネリングツール」。32ビット版の「Windows」で動作する実行ファイルを、同省と米連邦捜査局(FBI)が共同で分析し、結果を明らかにした。

問題のマルウェア「ELECTRICFISH」は、カスタムプロトコルを実装。2件のIPアドレス間を接続するコマンドライン型のユーティリティとして動作するという。

プロクシのIPアドレスとポート番号、ユーザー名とパスワードを設定することで、攻撃対象のシステムとプロキシサーバを介した外部ネットワークとの継続的なアクセスを実現していた。

同省では、ハッシュ値をはじめとするマルウェアの解析情報を公開し、「STIXファイル」を提供。推奨されるセキュリティ対策などを示すとともに、注意を呼びかけている。

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「ELECTRICFISH」の詳細(表:US-CERT)

(Security NEXT - 2019/05/13 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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