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文科省、AIPプロジェクトの戦略目標を決定 - AIを活用したセキュリティ技術開発など

文部科学省は、「AIPプロジェクト(人工知能/ビッグデータ/IoT/サイバーセキュリティ統合プロジェクト)」に関する2016年度の戦略目標を決定した。

同プロジェクトは、人工知能技術を中核としてビッグデータやIoT、サイバーセキュリティを統合した研究開発を行う拠点の新設や、研究者の支援推進を目的に2016年度より開始した同省の新事業。2016年度の戦略目標と、具体的な達成目標を決定した。

戦略目標を「急速に高度化・複雑化が進む人工知能基盤技術を用いて多種膨大な情報の利活用を可能とする統合化技術の創出」とし、人工知能技術により膨大な情報を解析、処理、制御できる情報基盤技術の確立を目指すとした。

また具体的な達成目標として3項目を決定。社会や経済に貢献するため、膨大な情報を組みあわせて解析する技術の開発、膨大な情報に基づき状況に応じて最適化されるシステムのための技術の開発、多種多様な要素で構成される複雑なシステムに適用可能なセキュリティ技術の開発に向けた取り組みを進めるとした。

セキュリティ技術の具体的な研究例としては、革新的人工知能技術などを活用した予測型セキュリティ技術のほか、高機能な軽量暗号化アルゴリズム、多種膨大な情報を扱うネットワークシステムなどへ実装できる「セキュリティバイデザイン」、来歴等のエビデンス情報によるデータ信頼性検証技術などを挙げている。

(Security NEXT - 2016/05/24 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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