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アクセスしただけで情報抜かれる偽サイト - サイバー攻撃の事前準備か

今回確認された攻撃では、政府機関、外郭団体、重工業やホテルといった企業など、国内組織の類似ドメインを使用。こうしたサイトへ誘導するメールマガジンなどが送信され、サイトへ誘導していた。

攻撃に利用されている「Scanbox」では、難読化したJavaScriptなどを用いて、端末情報を収集。アクセスした端末のOSやブラウザ、プラグインをはじめ、「SharePoint」「Adobe Flash」「Adobe Reader」「Java」などの環境情報といった情報を集めている。

こうした情報の一部は、通常のウェブアクセスやウェブビーコンなどでも取得される場合があるが、さらに「Scanbox」では、キーロガーの機能を備え、キー入力の内容を窃取するほか、「WebRTC(Web Real-Time Communication))」によりローカルIPアドレスなどの情報も得ているとみられる。

さらに、2014年9月に「MS14-052」で修正された「Internet Explorer」においてリソース情報が漏洩する脆弱性「CVE-2013-7331」を悪用。セキュリティ対策ソフトをはじめ、端末内にインストールされたソフトウェアやバージョンなども把握されるおそれがある。

(Security NEXT - 2015/07/29 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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