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IP電話で経費節減のはずが高額請求 - あらためて安全チェックを

こうした問題は今にはじまった問題ではない。2010年にソネットエンタテインメントのIP電話サービス「So-netフォン」において「なりすまし」による不正利用の被害が発生。また同年にNTT東西が、「ひかり電話」の利用者において、身に覚えのない海外電話の通話料金が請求されるケースが発生しているとして利用者へ注意を呼びかけた。

また企業のIP電話において、国際電話を不正に発信されるケースが増加しているとして、2013年には電気通信事業者協会(TCA)など通信業界団体6団体が注意喚起を実施

利用者の設定や管理ミスが原因で発生した不正発信による損害は、通信事業者やPBX機器メーカーが責任を取ることはできないとしており、利用者側が注意しなければ、大きな被害へ発展するおそれもあると警告を発している。

くわえて同時期には、SIPサーバを狙った攻撃ツールがサーバに設置されるといったインシデント報告がJPCERTコーディネーションセンターに寄せられたほか、同センターや警察庁により、SIPサーバを探索するパケットの増加を観測している。同攻撃は、SIPサーバの脆弱性検証ツールを改造した攻撃ツールを利用しており、SIPサーバを探索し、さらに辞書攻撃を行うことで、SIPアカウントの窃取を行っていた。

(Security NEXT - 2015/06/23 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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