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2011年のセキュリティソフト市場、前年比5.2%増となる見通し - アプライアンスはマイナス成長に

2011年は、標的型攻撃による意識の高まりや、スマートフォン関連市場の活性化により、セキュリティソフトウェア市場が堅調だった一方、震災の影響でセキュリティアプライアンスへの需要が落ち込んだことがIDC Japanの調査により判明した。

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国内情報セキュリティ製品市場売上予測(グラフ:IDC Japan)

同社が、2011年の国内におけるセキュリティソフトウェア製品やアプライアンス製品の市場規模予測と、2011年から2015年までの成長見通しについて取りまとめたもの。

同社によれば、2011年はセキュリティソフトウェア製品分野において「アイデンティティ、アクセス管理」と「セキュアコンテンツ、脅威管理」の需要が高く、前年比成長率5.2%となり、市場規模は1965億円に達する見込みだという。

震災以降、IT投資が抑制されているなか、標的型攻撃によりセキュリティ対策への意識が高まり、さらに復興施策需要やスマートフォン関連製品の本格化など市場が活性化。今後もこれら需要が後押しし、2010年から2015年の年間平均成長率は4.8%、2015年には2357億円市場まで拡大すると同社では分析している。

一方セキュリティアプライアンス市場は、「IDS」「IPS」が堅調だが、震災の影響で「ファイアウォール」や「VPN」「UTM」の落ち込みが響き、前年比1.3%減となるマイナス成長となった。

2012年以降は、クラウドやウェブセキュリティの需要が拡大し、セキュアコンテンツ管理アプライアンスが牽引して成長すると同社は見ており、2010年から2015年までの平均成長率は2.2%を維持し、326億円になると予測している。

(Security NEXT - 2011/12/22 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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