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機能強化進むトロイの木馬「SpyEye」 - 「Zeus」のコードも統合

トロイの木馬「SpyEye」の最新亜種に、以前ライバル関係にあったトロイの木馬「Zeus」の機能が実装されていることを、EMCのセキュリティ部門であるRSAが確認した。

同社が「SpyEye V1.3」を分析したところ、「Zeus」の特徴である「HTMLインジェクション」の機能を発見したもの。10月ごろより両者の統合が噂されていた。

またそのほかにも、設定ファイルに対する暗号化技術の改良や、不正コードのカプセル化など、セキュリティ対策ソフトによる検知を逃れる技術を最新版では追加していた。

さらに機能別のモジュール構造の採用しており、開発やデザインの自由度を高めたり、機能ごとに販売を行えるなど、あらたな改良がくわえられているという。

RSAでは、今後「SpyEye」の利用が増加し、「Zeus」の勢いは徐々に衰えていくと分析。「SpyEye」の制作者は、「カーネルモードで動作するルートキット化」「リモートコントロール機能の強化」「管理コンソールの強化」など機能強化をアナウンスしていることから、同社では警戒を強めている。

(Security NEXT - 2011/02/28 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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