Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

被害さえも「ブラックボックス化」するサイバー攻撃

いずれも攻撃の大きな特徴は、不正サイトへ誘導し、ソフトウェアの脆弱性に対して攻撃、マルウェアに感染させる手口だ。さらにFTPのアカウント情報を窃取し、管理するサイトを外部から改ざんする。

「Pegel」におけるあらたな特徴として、Javaの実行環境である「JRE」の脆弱性が悪用する点や、JavaScript内に特徴的なコメントの挿入したり、接続に8080ポートを利用していることを同社は挙げている。また感染するマルウェアのなかに偽セキュリティ対策ソフトもある。

被害内容も「ブラックボックス」のなかに

実際の被害者へ取材しているが、攻撃に対する理解不足や誤解も目立つ。あるケースでは、問題のウェブサイトは明らかに不正サイトへ誘導することを目的とした「JavaScript」が挿入されていたが、被害者はコードの持つ意味を理解しておらず、外部サイトへ誘導されたり、ウイルス感染を引き起こす危険性を正しく判断できていなかった。

といっても、そうした被害者が「Gumblar亜種」の問題をまったく知らなかったわけではない。被害の可能性を踏まえ、著名なセキュリティ対策ソフトを利用して感染の有無も調べていたが、発見されなかったことを理由に安全と判断していたという。

(Security NEXT - 2010/03/01 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「PAN-OS」脆弱性への攻撃、国内でも被害報告
「ClamAV」にクリティカルパッチ - サービス拒否の脆弱性など修正
「PAN-OS」のアップデートが公開 - 旧版にも順次提供予定
「PAN-OS」脆弱性、攻撃条件を修正 - 一部緩和策が「効果なし」に
「PAN-OS」脆弱性に対する攻撃が増加 - コマンドで悪用試行を確認可能
AIシステムの安全な実装運用に向けたガイダンスを公開 - 米政府ら
「PAN-OS」脆弱性の詳細や悪用コードが公開済み - 攻撃拡大のおそれ
まもなくGW - 長期休暇に備えてセキュリティ対策の再確認を
「VMware ESXi」も標的とするランサムウェア「Akira」に警戒を
ウェブサーバが迷惑メール送信の踏み台に - タカラベルモント