2007年度のセキュリティ市場成長率は11.5%を確保、2008年度は1桁へ
経済産業省は、2007年度の情報セキュリティ市場に関する調査を取りまとめ、公表した。
同調査は、日本セキュリティネットワーク協会が同省から業務を受託し、2007年11月から12月にかけて国内で情報セキュリティ製品やサービスを提供している企業を対象に調査を実施したもの。アンケートやヒアリング、サンプリング、各種統計などをもとに取りまとめ、経産省が最新の情報を反映させた。アンケートの有効回答数は129件。
報告書によれば、2007年度のセキュリティ市場規模は約6562億円。2006年の14.6%よりやや緩やかになったものの、11.5%と高成長を維持している。成長率が顕著な伸びを示したのは暗号製品で、32.6%となりトップ。総合型アプライアンスの28.4%、セキュリティ教育の25.4%と続いた。いずれも市場規模としては、全体から見て3%弱から5%強と大きくないが堅調に推移している。
2008年度予測は、成長率は半減するものの、2007年度同様、引き続き好調とされる暗号製品やセキュリティ教育が引き続き順調で20%弱の成長を確保。全体でも5.7%と他IT産業と比べて高い成長率が期待されている。
一方で2008年は数字が鈍化する分野も出てくるようだ。セキュリティシステム構築サービスは、市場規模は1400億円超と金額ベースではトップだが、2008年度は3.2%のマイナス成長へ転じると予測されている。SIサービスへ組み込まれ、単独で売上高として計上されることが減ることが原因だという。
次いで規模が大きく、ウイルス対策製品などが含まれるセキュリティコンテンツ管理製品についても、普及が進んでいる背景から、2007年度の8.1%から2.2%まで下がり、1267億円規模が見込まれている。
報告書では、情報セキュリティ関連市場の動きについて、ひとつの産業と呼べる規模に成長してきているものの、攻撃の複雑化や経済犯への移行、対策製品の多様化、情報漏洩リスクの拡大、情報セキュリティ対策に対する要求の高まりといった背景から、安全面では改善が進んでいないと分析。
セキュリティ市場に参入している企業数が約300社で、1社あたりの平均売上高は20億規模となることから、兼業事業者が多いながらも、事業規模が小さい事業者も多く、研究開発投資や人材育成や品質確保といった課題についても言及している。
また世間一般では、情報セキュリティが重要な経営課題として認識され、企業価値を高める積極的な価値へ位置づけの変換しつつあり、バランスのとれた市場の発展を予測する一方、中小企業にとっては荷が重い現状があり、社会的枠組みから情報セキュリティを評価し、支援する取り組みが必要と指摘した。
(Security NEXT - 2008/07/10 )
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